Jazz-Messengers au Club St.Germain,Vol.1
Art Blakey & Jazz Messengers
あ、またジャズ・メッセンジャーズのレコードだ。ぼくはどうもジャズ・メッセンジャーズが好きみたいですね。
このレコードはフランスで録音されたライブ盤です。1曲目の「ポライトリー」のお客さんの、まあうるさいこと。演奏中ずっと「いぇーい」とか「わははーい」とか言っていて、挙句にはソロに合わせて歌いだす始末。
でもね、これがぜんぜん邪魔じゃない。むしろ最高の味付けになっています。
目の前でくりひろげられる演奏に興奮して、楽しくてしょうがなくて、みんなもう声を出さずにはいられない様子なのです。
そんな最高のリアクションをしてくれるお客さんを前に、メンバーも演奏するのが楽しくて仕方がない感じなのです。そしてそれをレコードで聴いているぼくもまた、楽しくて仕方なくなってくるんだなあ。
ソロの順番は、ベニー・ゴルソン(ts)、リー・モーガン(tp)、ボビー・ティモンズ(p)、ジミー・メリット(b)の順。4人共に文句のつけようがない、メロディアスで、起承転結ばっちりの、見事なソロを聴かせてくれます。
そりゃあ、歌っちゃうよ。
特にボビー・ティモンズのピアノソロは熱い。同じフレーズをしつこく繰り返すクライマックス時、彼のお尻は椅子から浮いていたはずだ。
しかし、ジミー・メリットのベースソロにあわせて「ほーなーへなほーへー、ウィーイ」と気持ちよさそうに歌う女性(きっと酔っ払っている)は、まさか60年後の日本人(ぼくね)に自分の歌声を聴かれるなんて、想像すらしなかったでしょうね。
2曲目の「ウィスパー・ノット」は一転して静かな曲。
このメリハリがたまらない。ベニー・ゴルソンのソロは見事。
ジャズ・メッセンジャーズといえば「モーニン」のほうが一般的には有名ですが、このアルバムもぜひ、初心者の方に聴いてほしいです。
これを聴くと、必ずジャズのライブに行きたくなります。うへへーいって歌っちゃう勇気はないけどさ。
Jazz-Messengers au Club St.Germain,Vol.1 PG-21(M) RA-5467
- Art Blakey(ds)
- Lee Morgan(tp)
- Benny Golson(ts)
- Bobby Timmons(p)
- Jymie Merritt(b)