IN EUROPE VOL.2
ERIC DOLPHY
このレコードはまず、ジャケットがいい。いかにもジャズという感じがします。よく見ると、エリック・ドルフィーが着ているツイード(かな?コーデュロイ?)のジャケットの襟のところがちょっとボロいんです。それが、カッコいい。お金に苦労したであろうドルフィーの生き様がこの襟のやれ感に出ています。そしてこのパイプを吸う端正な横顔。ジャズミュージシャン以外の何者でもありません。
内容はA面よりも、断然B面が良いです。B面1曲目の「MISS ANN」では、いきなりエリック・ドルフィーのアルトサックスが炸裂します。ドライブ感のある曲で、これを大きな音で聴いたらカッコイイだろうなあ。昔のジャズ喫茶でも、人気のナンバーだったそうです。
エリック・ドルフィーってクセが強くて苦手な人もいるかと思います。特にあの有名なブルーノートのやつ(OUT TO LUNCH)は、怪しいメロディのせいもあって、とっつきにくい雰囲気がありますよね。でもこのレコードは非常に聴きやすいです。ドルフィー節はしっかりあるんだけどやり過ぎていない、絶妙なバランスです。
エリック・ドルフィーに興味はあるけど、何から聴けばいいかわからない人は、このレコードからはじめてもいいのではないでしょうか。
IN EUROPE VOL.2 P-7350
ERIC DOLPHY(as,fl)
BENT AXEN(p)
ERICK MOSEHOLM(b)
JORN ELNIFF(ds)