40歳になったらジャズを聴こう

セロニアス・モンクのイン・アクションは、モンクの個性的な楽曲の中をジョニー・グリフィンが自由にのびのびと飛びまわる傑作ライブ盤

初心者におすすめのジャズ
インアクション・セロニアスモンク

Thelonious in Action

Thelonious Monk

イン・アクションは、モンクのユニークで楽しい側面が強調された、非常に聴きやすいライブアルバムです。

テナー奏者のジョニー・グリフィンが大活躍で、彼はモンクのユニークさに飲まれるどころか、ほぼ完全に自分のモノにしている様子。聴き方によっては、まるでグリフィンのリーダー作のようでもあります。

きっとグリフィンは陽気で、あまり物事を深く考えないタイプだったと思う。顔もそんな感じだし、大御所モンクのことなんてお構いなしに、とても楽しそうに自由気ままに吹いているから。

それを見てモンクは文句を言うどころか「ふむ、グリフィンのやつ、なかなかいいじゃないか、誰とやろうが自分らしさを貫く、それがプロっていうもんさ。」と思ったに違いない。

モンクのパートナーを務めたサックス奏者の中で、ぼくはジョニー・グリフィンが一番モンクの音楽に合っていたと思っています。

コルトレーンだとちょっとお互いストイックすぎるし。ロリンズもいいけど、やっぱりグリフィンかな。

ライナーノーツにはこんなことが書いてあります。

モンクがミントンで演奏するようになった最初のころ、彼の音楽概念についてゆけたのはシャーリー・クリスチャン、ケニー・クラーク、アイドリース・シェリーマン、その他ほんのわずかなミュージシャンにすぎなかった。

1975.5.27 久保田 高司

モンクの音楽はいまの時代に聴いてもじゅうぶん独特なんだから、当時はものすごく独特だったんでしょう。プロの一流ミュージシャンでもそれに合わせるのは難しかったようです。

しかしグリフィンは、そんなモンクの壁を軽々と越えて、自分の個性をいかんなく発揮しています。

グリフィンの実力もすごいし、やはり相性がよかったんだろうな。

ただ性格は間逆っぽいから、気が合ったかどうかは謎ですけどね。

THELONIOUS IN ACTION VIJ-143 STEREO
セロニアス・イン・アクションのライナーノーツ

THELONIOUS IN ACTION VIJ-143 STEREO

  • Thelonious Monk(p)
  • Johnny Griffin(ts)
  • Ahmed Abdul-Malik(b)
  • Roy Haynes(ds)

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